インスタグラムの活用方法

人気アカウントとなったalisaさんのアカウントは、多くのファンを抱えて次のステージへと進もうとしています。様々な発信方法を兼ね備えたインスタグラムを、alisaさんはどのように活用しているのでしょうか?
alisaさん:最近あんまり投稿していないのは、やりきった感っていうのがあるんです。もう4年目になるので。だから今は、考えている感じです。フォロワーの方たちは、「私のファッション以外に、何が見たいんだろう」って。
─── そうなんですね・・・
alisaさん:最近は、簡単に上げられるし、みんなも見るからストーリーが主流になってきてるんですよ。でも私は写真をpostしていくっていうのが好きだから、それは続けていきたいと思っていて。なのでストーリーはあんまり上げないんですよね。
─── ライブ配信とかはしますか?
alisaさん:ライブは、深夜ライブが多いです。もう今ではそれが定着していて、みんなが「今日は深夜ライブやるんですか?」って、“深夜ライブ”っていう単語がでてくるくらい。
─── なんで深夜なんですか?
alisaさん:私結構ビビリなので、寝ようかなっていう時にラジオ感覚で聞いてくれる時間帯がよくて。そうすると、あんまり意地悪言われるようなことがないんです。もともとありがたいことに意地悪を言ってくるような人っていないんですけど。見ている人も毎回同じで、友達みたいな感じで。
─── ライブの時もファッションの内容が多いんですか?
alisaさん:ライブの時は、コスメの紹介をすることが多いです。それが、すごく反響がいいんです。普段はファッションしかやらないから、メイク道具何使っているのかとか、みんな気になっているみたいで。なのでちょっとずつ取り入れていこうと思ってます。

─── そうゆう美容系の情報ってどこから仕入れるんですか?
alisaさん:もともとメイクはすっごい好きなんですよ。もう大っっ好きで。販売員をやっていた時から、化粧は必ず付いてまわってきてましたし、店長だった時は小娘に教えてあげないといけないし。
─── 小娘・・・(笑)
alisaさん:私の姉が美容部員なので、化粧は基礎から全部教えてもらっていて。やっぱり女だし、ずっと綺麗でいたいから試せるものは全部試してます。歯磨き粉ひとつにもこだわりがあるので。写真では伝えられないけど、ライブではそういう情報も伝えてます。
─── それは見たいかも。
alisaさん:でも、「メイクライブしてください」っていうのが一番困ってて。すっぴんを見せることは全然いいんですけど、難しそうで。コメントを見ながら、自分の顔もつくって…、みたいな。だからそれがうまくできないかなって、今考えている途中です。
─── できたらすごく面白そう。でも、次から次へと質問が来ますもんね・・・。
alisaさん:喋ってると「歯何やっているんですか?」とか、「まつげ何本ついてるんですか?」「チークって何色?」とかすごく聞いてくれるんです。だから、知りたいんだったら教えようって思ってるんですけど。・・・でも実際、教えたくないものもあるんですよ。
─── そう・・・ですよね(笑)
alisaさん:そう。あるんですけど、みんなすごく優しくって。たまに嫌なこと言ってくるような人がいると、みんながその人に攻撃してくれたりするんです。それくらい団結力のある深夜ライブなんですよね。
─── なんか、『仲間』って感じで良いですね。
ブランドプロデュース“ANRULY jah mek ya”

─── alisaさんって、ブランドのプロデュースもしているんですよね?
alisaさん:「 ANRULY(アンルーリー)」っていうブランド名でやらせていただいています。オリジナルのTシャツだったり、デニムに関してはすべてmade in japanで作らせてもらっていて。雑貨はセレクトしているんですけど。
─── ・・・jah mek yaというのは・・・?
alisaさん:「jah mek ya」はジャマイカっていう意味です。それで、Tシャツとか小物とかもジャマイカの「パトワ語」を使った商品名にしているんです。
─── ジャマイカって英語じゃないんですね。
alisaさん:そうなんですよ。このTシャツもオリジナルなんですけど、「Barbican(バービカン)」っていう名前にしてます。Kingston(キングストン)のBarbican。日本で言うと、東京都渋谷区みたいな。これだと、商品を買うときにパトワ語を知らなくても、みんながパトワ語を話してくれるんです。そうやってジャマイカの言葉を知らないのに、言葉を発してくれる女の子たちが可愛くて。「全然知らないのに、この言葉言うの?もっと言って欲しいな」って思うんです(笑)
─── なるほど(笑)デザインと買い付けがメインなんですか?
alisaさん:そうですね。今着ている、このTシャツとかはオリジナルで。このレザーのスキニーもつくりましたね。

─── 履ける足になりたい。
alisaさん:履けますよ!2サイズなのでね!!(笑)あとは、去年の冬にalisaオリジナルのスキニーを販売させていただきました。
alisaさん:これが好評だったので、今後もデニムは作っていきたいと思ってます。あとは今度、デニムのショートパンツも出す予定です!ショートパンツは私の夏のコーディネートには絶対に欠かせないアイテムなので!
─── 楽しみですね。
alisaさん:そうなんです!今度6月15日でANRULYが1周年なので、それに合わせて今までの人気商品が復活する予定もあって。今、その他にもいろいろ企画をしている段階です。…すっごく楽しみ!!
─── すごい伝わってきます(笑)…あれ、途中でブランド名が変わったんですね?
alisaさん:そうなんです。私の象徴的な存在でもあるデニムをつくったタイミングで「変えたいです」って言ったら、快く了承してくださって。
─── そうなんですね。インスタグラムからはじまって、お洋服のプロデュースまでやって…。すごいですね…
確立した世界観 / こだわり

まるで雑誌の一ページを見ているかのようなalisaさんの投稿に魅了されるファンは多い。そこにはalisaさんの投稿に対する多くのこだわりがありました。
─── 撮影に対するこだわりってあるんですか?
alisaさん:めちゃくちゃあります。ファッションに関しても、私のポイントを分かってくれている人だけにいいねして欲しいと思ってます。いつもの格好なんだけど、素材とか、形とか、色とかが毎日微妙に違っていたりして。だから、撮り方にはすごくこだわりがあるんですよね。そういう“こだわりが大切”なことも分かっているので、その辺もチームのメンバーにはきちんと伝えていますね。
─── 撮り方についてはどんな工夫をしていますか?
alisaさん:自分が撮って欲しい高さがあるんです。スタイルよく撮るコツがあって。インスタグラムは自己満の世界なので、何十枚も撮って、その中で一番スタイルよく見える写真を選んで投稿しています。
─── さすがですね…。加工もしていますか?
alisaさん:加工はVISCOでフィルターをかけているだけです。季節によってフィルターの色を変えたりして。それも、また新しいのにするのではなくて、春はこれ、夏はこれ、っていうように。そうすると1年でまた同じ加工に戻るんですよね。
─── 1年経って加工がもとに戻った時、なんか感慨深いですね。
alisaさん:そうなんですよ。「ああ、この時頑張ってたな〜」って過去の投稿を遡ったりとかして。これとか…
─── これは…!
alisaさん:私の誕生日の時の写真です。この時は、本当にヤバかったです。
─── alisaさんのファッションは、昔から変わらないんですか?
alisaさん:変わらないです、びっくりするくらい。見ていてもらえたらわかると思うんですけど。先日IAJで賞をもらった時もデニムのでっておっしゃっていただいたので、すごく嬉しかったです。デニムは一生好きだと思うし、これからもそこはブレずにやっていきたいと思っていますね。

─── alisaさんといえば、デニムっていうイメージですもんね。
alisaさん:私のファッションが好きでフォローしてくれている人たちって、すごく分かりやすいんですよね。どっかにデニムを入れる、どっかにアディダスが入っている、とか。リアルのイベントがあったりすると、ちゃんと自分のファッションを発信できているんだなっていうのを実感します。そういうのがすごく嬉しいんです。
─── トレンドに対してはどう思いますか?
alisaさん:トレンドは知っていればいいと思います。でも、やっぱりトレンドを知らないでこれだと、ダサくなってしまう。なので、チェックはしていますね。だけど自分はブレない。それでいいと思ってます。女の子みたいな格好はできないんですよね、したいけど。
─── したいんですか?
alisaさん:したいときありますよ。やっぱりパーティーとか呼ばれた時は「何着よう…」ってなったりしますし。オシャレな人には勝てないけど、これが私だと思っているから。自分のブランドやるまでは、アクセサリーとかも一切使わなかったんですよ。Tシャツとデニムだけで私、みたいな。変に取り入れてしまうと自分っぽくなくて、自信のある写真が撮れないからやらないんです。
─── なるほど・・・。世界観がかなりしっかりしていますね。
alisaさんがやりたいこと

インスタグラムで多くのフォロワーから支持されるalisaさん。プロデュースしたアイテムは毎回再販にかかるなど、多くの人からそのファッションセンスを認められている人気インフルエンサー。ところが、自分では“インフルエンサー”とはちょっと違うのだと言います。
alisaさん:よく言われるんですけど、自分がインフルエンサーとも思っていなくて。インスタが好きでやっている人っていう感じで。
─── PR案件とか受けたりしないんですか?
alisaさん:ほとんど断っています。
─── そうなんですか・・・!
alisaさん:写真に載せるっていうのはほとんどないですね。投稿スケジュールがあるので、その中でPRをやるとなると、焦って適当になってしまいそうなのも嫌で。
─── 徹底されているんですね。
alisaさん:簡単にやってしまう人もいて、それはそれで良いと思うんですけど、私はやらない。何でも受けちゃったら自分のサムネイルがつまらなくなっちゃうので。
─── さすがですね。もしインスタグラムがなかったら、何をしていると思いますか?
alisaさん:販売員をやっていたと思います!私、販売が好きなので。なので夢は、POPUPで自分がセレクトしたものやデザインしたものを、自分で接客して買ってもらうこと。手に取ってもらうところから、店外に出て「ありがとうございました」っていうところまでやりたいんです。この間久しぶりに店頭に立たせてもらって、「やっぱり販売が好き」と再認識して。買う買わないではなくて、「自分のブランドでPOPUPをやる」ことが今の目標です。
─── 素敵ですね。販売の面白いところはどんなところですか?
alisaさん:私、全身コーディネートを組むのが好きじゃないんです。
─── え、そうなんですか?
alisaさん:だって、全身コーディネートを組んじゃったらもう来てくれないじゃないですか。だからその人が持っているものに合わせた提案をするんです。その時に、ちゃんと次の候補も教えておくんですよ。で、家に帰ったとき「これが足りないな」ってなれば、もう一回会いにきてくれるから。そういう接客が好きです。
─── alisaさんらしいですね。
alisaさん:そうすることで、何回も足を運んで会いにきてくれるし、いろんな会話ができるようになるんです。その時に言っていたものが完売していたら取り寄せして。そうすれば、また会いに来てくれる。なんかもう信頼関係ですよね。だから顧客さんはすごく付いていて。そういう接客の講習とかもやってみたいですね。
─── やって欲しい!
alisaさん:でもそうゆうのって、感覚なんですよね。教えても、自分でいざやろうと思ったら絶対同じようにはできない気がしちゃって。それって多分話し方だったり、その人の信頼を何秒で取れるかっていう部分で。
─── 確かに、完全に同じようにはできないかもしれないですね…。
alisaさん:多分、私は得意なんですよね。だからそこは、親に感謝しています(笑)ママが喋るのがすごく好きで、お友達がすごくいて、人の心を掴むっていうのが上手くて。だからそういう部分は親にすごく感謝しています。
─── きっと、素敵なお母様なんでしょうね。

─── では最後に、alisaさんを表すハッシュタグを教えてください。
alisaさん:デニムかalisa_rawだったんですけど。「#alisa_raw」にします。もっとかっこいいのがあったと思うんだけどな〜〜〜。思い出したら連絡します!(笑)
─── alisaさん、ありがとうございました!
インスタグラムが好き、ファッションが好き。ただその想いだけで発信を続けたalisaさん。「クールでかっこいい大人の女性」そんな印象を持たれがちな彼女は、会ってみるととても人間らしくて可愛らしい、素敵な女性でした。インスタグラムというひとつの雑誌をつくり上げ、ブランドのプロデュースやチームの育成など多岐にわたる活動で私たちを圧倒してくれるalisaさん。揺らぐことのない世界観はそのままに、今後もさらなる飛躍を見せてくれることでしょう。