「サンプリング」とは、その名の通り商品をインフルエンサーにプレゼントする対価として、アカウントで商品のPRを投稿してもらう方法です。今となっては様々な会社がその施策に乗り出しマーケティング活動を行っていますが、そうした活動の中でも常にトラブルは付き纏うようです ──────


Case:6〈投稿日や内容の変更を突然知らされる〉

〈 インフルエンサーG氏の証言 〉

事前に企業の方から依頼を受けていたアパレルECブランドとのサンプリングのPR案件。特に投稿日の指定がなかったので依頼を受けたのだが、到着した商品を開封すると「2日後に投稿してください」との手紙が添えられていた。

─── だいたい事前準備には、どのくらいの日数をかけるんですか?

G氏:モノにも寄りますけど、投稿スケジュールを事前に立てているので、最低でも1週間の猶予は欲しいですね。前後の写真の並びを考えながら投稿をしていくので、「この日!」って決められちゃうと、その前後の依頼もあるのでスケジュールを立てるのがすごく難しいんです。


─── じゃあ「何日〜何日の間で」っていうような期間での設定にしてもらわないと、そもそも厳しいんですね。

G氏:そうなんです。それを最低でも1週間前には言っておいて欲しいです。


─── なるほど…。

G氏:それに、本当は上下セットをいただけるという依頼だったはずが、届いたのはトップスだけだったんです。「パンツは完売の為なし」と手紙が添えられていて。それも事前に連絡があればパンツも選び直せたし、それだけでもどういう投稿をするかが変わってきちゃうので本当に困りました。


─── それは商品の発送をする人と依頼者との連携が取れていなかったんですかね…

G氏:そうかもしれないです。でもやっぱりサンプリングも立派な対価であることは変わらないので、事前に連絡はして欲しかったです。


─── そうですよね。その案件は結局投稿されたんですか?

G氏:いいえ。届いた商品もお返しして断ってしまいました。指定の投稿日にも間に合わないので。



LAST RESORT

今回の解決・改善POINT


*事前に投稿期間・商品の内容を文書で確認する

*依頼者への交渉



クリエイターとは、成果しか表に出ないが故に、そのプロセスを軽視される場面というのが多くあります。それはフォトグラファー・エンジニア・デザイナーなど、様々なクリエイター職の中でも前々から囁かれている問題です。


企業は、「インフルエンサーがどのようにしてSNSの運用を行っているのか?」を知りません。



インフルエンサーもSNS上における立派なクリエイターであることを、今後はしっかりと伝えていかなければいけません。だからこそ、企業のミスが目立つ今回の案件ではありましたが、対策として仕事の依頼を『断る』のではなくて『依頼者への交渉』を行って欲しかったと思います。


企業には企業の考えや思いがあって、あなたに依頼をしています。

仕事として引き受けたのであれば、最後まできちんとこなす。
出来ないことは「出来ない」と伝えて、お互いに歩み寄れる条件を探す。

そうして少しずつお互いを知り歩み寄ることで、本当の意味で対等な関係となり、本当に良いモノを生み出すことができるのだと考えます。







自分がもし、こんな場面に直面したら?
フリーランスとして自分の世界観を発信し自立/自律するためには、「自分の世界観をしっかりともつ」ことが最も大切です。リデルでは、まだまだ生まれたばかりのインフルエンサーという存在がしっかりと自立/自律を成し、フリーランスとして個人の可能性を最大限に発揮できることを目指し、活動しています。



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