クリエイターとして活動するまで

昨年二十歳の誕生日を迎えたmomokaさんは、現在フリーランスとして活動されるクリエイター。幼少期から大好きだったモノづくりが “仕事” になるまでには、さまざまな葛藤と道のりがあったようです。
momoka:小さい頃から絵を書いたり、習字とか、裁縫とか、料理とか、とにかくモノをつくることが好きだったんです。その中でも「デザインのもとになっているな」と感じたのは “ノートを綺麗に書くことが好き” だったことなんです。いかに見やすく、色を入れて綺麗に書けるかを自分で考えることが好きで。
─── momokaさんは、高校生の頃からクリエイターとしての活動を始めたんですよね?
momoka:そうですね。初めはLINEのスタンプをつくったり、iphoneケースをつくって販売したりしていました。
─── 最初に「つくってみよう」と思ったキッカケは何だったんですか?
momoka:高校1年の時に通信制の高校に転校したんですけど、週2しか学校に行かなくて良かったんです。なので、とりあえずバイトをしようと思ってスーパーのレジとかファミレスのキッチンとか、いろんなバイトをしました。だけどどれも全然続かなくて。最初はやる気があるんですけど、どうしても続けられなくて、そのたびに落ち込んで…。
─── そうだったんですか…
momoka:それからひたすら “家にいても稼げる方法” を調べたんです。その時ちょうどLINEスタンプがつくれるようになったので「つくってみよう」と思って。そのあとiphoneケースもなかなか自分が欲しいと思うものがなかったので、自分でつくってみたんです。それをツイッターにあげたら結構反響があって。それから販売するようになりました。そこからですね、本格的にデザインをやりはじめたのは。
─── それが高校生の時っていうのが凄いですね…。全部独学だったんですか?
momoka:その頃から分からないことは全部自分で調べてやっていましたね。つくる中で「デザインが好き」って気づいて、美大に進みました。…去年辞めちゃったんですけど。
フリーランスとして働くに至った経緯

去年、大学を中退してフリーランスとして働くことを決意したmomokaさん。社会に根強く残る“ 当たり前 ”に躊躇しながらも決断を下したmomokaさんの真意は、「当たり前が苦手な自分を認めてあげること」でした。
─── なぜ大学を辞めようと思ったんですか?
momoka:一年生の時の課題って、本当に忙しくて大変だったんですよね。だから大学に行ってることに関して、そんなに深く考える余裕なんてなかったんです。
─── 美大って忙しいっていいますもんね…
momoka:たまたま私が行っていた大学が特に忙しかったみたいなんですけど、2年生になって自由な時間が増えたんですよね。それで二十歳になった去年の夏に、初めて個展を開いたんです。そこで毎日いろんな人に会ったり、個展が終わった後も撮影の仕事でヨーロッパに行ったりして、凄く濃い時間を過ごしたんです。
─── すごく、忙しいですね…
momoka:そうなんですよね。慣れないことをしたので、体調も精神的にも参ってしまって…。それで大学に行くことが辛くなって、行けなくなってしまったんです。…それから、大学に行っている意味を考えるようになったんです。結構考え始めるととことん考えちゃうタイプなので、悩みすぎちゃって…。
─── 辛いですね…
momoka:それで結果的に、今の辛い気持ちを我慢して4年間通った先に得られるものを考えたときに、“肩書き”だけだなって思ったんです。きっとメリットもたくさんあると思うんですけど、デザインとか撮影の仕事はもう外でやっているし、私にとっては外の世界の方が刺激的だし魅力的だなって。
─── なるほど…
momoka:バイトも続かないし、普通に会社員として働くことは想像ができなかったので、早かれ遅かれフリーになるんだろうなっていうのはずっと思っていたんです。そう考えたときに、「“肩書き”はいらないな」って。
─── その決断がすごいですよね。少し前までは、大学に行くことが当たり前だったから、そう過ごしている人が多い中で…
momoka:私の中では、やっぱり人にどう思われるかを考えたり、高校も通信制だったので親に迷惑かけちゃうなとか凄く考えていろんな人に相談したんです。でも、思いのほか皆「別にいいんじゃない?」って言うんですよ。「何を悩んでるの?」って。

momoka:それから、「私が大学に行ってるかどうかなんて周りの人たちは関係ないんだな」っていうことに気づいたんですよね。今受けている仕事も、私が大学に行っているからきた仕事ではないし、私だけ深く考えすぎてたなって。
─── なるほど。でもその覚悟ってすごいと思います。
momoka:そんな覚悟はしていないです。続けられるなら続けた方が良いと思うんですけど、私は毎日同じ時間に起きて、興味のない授業を聞いてっていうのが苦痛だっただけで。だから、そういうのを淡々とこなせるっていうのも才能なんだと思います。私の妹がそういうタイプなんですよ。大学も休んだことがないし、真面目で、めっちゃ勉強してるんです。
─── 大学を休まないってすごいですね。。
momoka:そうなんですよ。でも反対に妹には私みたいなことはできないから、それで良いんだなって思います。“当たり前”ができないことがコンプレックスだったんですけど、大学を辞めるときにそうやって割り切ることができたので、凄く楽になったんですよね。
─── 一つの選択肢ですよね。
momoka:そうですね。できないことに縋り付いていてもできないことはできないし、時間が勿体無いなって思うようになりましたね。
>>@nemuiasaa ー後編ー 【#フリーランスになった理由 #SNSの使い方】