現在の活動について

─── 今は具体的にどういうお仕事が中心なんですか?
momoka:今はデザイナー兼フォトグラファーとしてフリーランスでやらせていただいてます。
─── 初めて受けた仕事を覚えていますか?
momoka:…結構、大学に在学していた頃から勝手に1人で焦っていたんですよね。大学に入ってみたら周りの熱量が自分と全然違くて。それでインターンに行ったり、大学に募集がきていたフリーペーパーのデザイナーをやったり、そういうのはやっていたんですけど。。
─── 積極的に動く方が多いんですね。。
momoka:初めていただいた仕事でいうと、化粧水ブランドのウェブサイトに使う写真の撮影ですね。夏に開いた個展にわざわざきていただいて、お話をいただいて。
─── すごい…!
momoka:私も最初はびっくりして、受けられなかったんです。でもすごく引っ張ってもらって。そこからインスタグラムのディレクションとか、ストーリーにあげる写真の撮影とかも担当させてもらっています。
─── ストーリーのデザインも本当に可愛いですよね。時間かかってそう…
momoka:私のアカウントに載せてる最近のストーリーは全然時間かけてないですよ。
─── え、そうなんですか?!すごい雑誌みたいで可愛いなって思ったんですけど…
よく聞かれるストーリーズをつくるアプリ まだ内緒にしたかったけど最近ちらほらTLで現れはじめて「バレた…」感がすごいので言います そうです Unfoldです 雑誌ぽくなるテンプレがたくさんあって文字入れもできるし動画も入れられます ついにバレたぞ〜!!!新しいの探そ…https://t.co/dQaWoddRP8 pic.twitter.com/3mHs33X7Oy
— momoka shiramizu (@nemuiasaa) 2018年6月18日
※後日、情報を解禁されておられました(笑)
SNSに対する価値観

SNSでも影響力を持つようになったmomokaさんが、初めてSNSアカウントを開設したのは中学生の頃。ツールによってさまざまな面が見え隠れするmomokaさんのSNSには、つい目を止めてしまう仕掛けがたくさん隠れています。
momoka:もともとネットには抵抗がなくて、どちらかというとネットが好きで色々やっていたタイプなんです。単純に新しいものが好きなので「面白そうだな」と思ったらとりあえずアカウントをつくったり。ちょうどスマホが出てきた中学2、3年生の頃からツイッターを使ったり、モバスペで友達をつくったりしていました。
─── ちょうどアメブロとかが流行っていた時期ですかね…?
momoka:周りの友達はみんなやってましたね。だからアメブロだとリアルな繋がりだったんですけど、モバスペの方は全然知らない人とコミュニケーションが取れたから楽しかったんですよね。
─── インスタグラムを開設したのはいつ頃ですか?
momoka:高1の頃です。その時は、@nemuiasaaaaのアカウントのことは誰にも言わないで勝手にゴソゴソやってました。周りの友達がアカウントをつくりはじめた時に、新しくリアルの友達用にアカウントをつくったりしていて。
─── momokaさんがインスタグラムを使う理由ってなんですか?
momoka:…はじめはただ「やってみようかな」っていう軽い気持ちだったんですけど、やっぱりクリエイターって“買ってくれる人”“見てくれる人”“聞いてくれる人”がいないと成り立たない職業なんですよね。その母数を増やさないことには生きていけないんです。例えば3人に見せるのと10人に見せるのとでは、「好き」って言ってもらえる可能性が全然違うんです。だから多くの人に知ってもらう方が好かれる可能性も増えるので、その母数を広げるためにSNSを使ってるっていうのはあります。
─── 確かに見せる場を自分でつくらないことには、誰にも見てもらえないですもんね。
momoka:そうなんですよ。なのでクリエイターの人は、どんどんSNSを使った方がいいです。
─── そういえば私、@ciotanさんのツイートでmomokaさんを知ったんですよね。
momoka:あのツイートは凄く大きかったですね。それまではデザインを学んでる高校生とか大学生とか、同じような立場のフォロワーさんが多かったと思うんですけど、そのツイートでクリエイターの方々に知ってもらえたことがすごく大きかったです。それから編集をしている方とかにもフォローしていただいて、そこから話が広がったりして。
─── それもmomokaさんがずっと発信していたものが届いたっていうことですもんね。SNSとインフルエンサーってすごい…
ツイッターとインスタグラムの特性

同じSNSとして一括りにされることも多いツイッターとインスタグラム。だけど、その中身はまったく異なるもの。ツールによってさまざまな面を見せるmomokaさんのSNS活用法とは?
─── 私momokaさんのツイッター、凄く好きなんです。
momoka:いや!ツイッターの使い方はあまり良くないんです。個人用から仕事用にシフトできていないというか…。
─── インスタグラムの綺麗な世界観とはまた違う一面が見えた気がして、それが良いなって思っちゃいました。
momoka:ツイッターは、ブランディングは求められてないんだなって思います。反対にすごいネガティブなツイートをすると、すごく熱いDMがきたりするんですよ。それで「私だけじゃないんだな」って安心するんです。
─── 私もmomokaさんのネガティブツイート好きです。人間味があって。
momoka:いや、もう根っこがネガティブなので隠しようがないんですよ。気をつけるようにしているんですけど、無理なんです。
─── それがいいんだと思います!momokaさんのツイッターを見るとすごく親近感が湧くので、見れば見るほど好感が持てちゃうんですよね。
momoka:周りの知り合いにはあんなこと言わないんですけど(笑)ブログとかにいろいろ言ってるのがそのままツイッターにきてるんだと思います。自分の中で消化しきれないことを文字にすると、自分の頭の中が整理されるので。
─── それはありますよね。あとはmomokaさんのお役立ち情報みたいなのも好きです。
momoka:芸能人だったら、日記みたいなのって需要があると思うんですよ。でも私は一般人なので、日記というよりは「可愛いアプリ見つけたよ」とか「加工の仕方」とか。そういうノウハウ系の方が良いなって思ってやるようにしてます。
─── なるほど。そういうクリエイティブの参考にしているものだったり、情報収集に使っているものってありますか?
momoka:インスタかピンタレストですね。特にインスタはずっと見てます。
─── そういう情報収集も好きなんですね、きっと。
momoka:最近自分でも「ヤバイな」って思うくらいです。インスタ見てて、そろそろ寝ようと思って閉じたのに、またインスタ開いたりしてるんですよ。基本ツイッターとインスタを行き来してる感じです。

─── 例えば、情報収集ってどういう風にしてますか?
momoka:インスタだったら、カフェを検索する時にかなり使えます。例えばハッシュタグで「表参道カフェ」で検索するといっぱい写真が出てくるので、その中でいいなって思うおしゃれな写真を保存します。あとはちょっと気になったカフェのタグに飛んで、その中からまたいいなって思う写真を見て、また保存したり。
─── なるほど…
momoka:そうやってインプットをひたすらしているので、どこかのタイミングでアウトプットをしないと爆発しちゃうんですよね。だからブログに書いたり、ツイッターで呟いたり、モノをつくることも私にとってはアウトプットなんです。
─── そういうツールだったり、表現するものがmomokaさんにとって“ なくてはならないもの ”なんですね。
momoka:そうですね。私はネットの世界で生きているというか、ネットがないと仕事もできてないんですよね。ひたすらデザインしたり、写真に撮ったり、そういう“ 表現すること ”すべてができなくなったら、いきなり何もやることがなくなってしまうんです。なんだかんだ休みの日でも自分のブランドグッズを考えたりして、休みもあってないようなものなので。
─── それがクリエイターの苦しいところでもありますよね。
momoka:そうですね。やっぱりデザインとかって表に出るものだけが成果として捉えられがちなんですけど、つくる過程ももちろんあるし、その過程に行くまでに積み上げてきたものを積み重ねた上で形にして「完成」があるんですよね。
─── そういうのって、なかなか同業者にしか伝わらない部分がありますよね。
momoka:うーん、そうですね。やっぱりモノづくりをしたことがない人からしたら表に出る部分しか見えないので、ちょっと軽視されてるなって思うこともありますね。いろいろお仕事をさせていただく中で「そんなにすぐできないな…」って思ったり…。でもそれを価値として見せられない自分も悪いとは思うんですけど…
─── なかなか難しいところですよね…。お仕事でPR案件とかも受けたりするんですか?
momoka:あまりやらないですね。なんで私にこの依頼がきたんだろうっていうのも多いので…
─── なるほど。合わないものは断るんですね。
momoka:そうですね。いつもの投稿に馴染まないものは断ります。
─── そうやって自分の世界観を守ることって本当に大切ですよね。
「これから」のこと

─── デザインやカメラ、どちらに比重を置きたいとかあるんですか?
momoka:写真、デザイン、絵、料理が私の中の柱なんです。でもその日によって「やりたいな」と思うことが変わるんですよね。今はデザインしたいと思ってるけど、明日には写真をやりたいと思ってるかもしれないんです。
─── 「今やりたいこと」を大切にしているんですね。これから挑戦したいことはありますか?
momoka:結構聞かれるんですけど、今はまだ明確なビジョンがないんです。
─── そうなんですか?
momoka:今いただいているお仕事も、やりたいからやっているというよりは、需要に答えているスタンスなんですよね。っていうのも、まだまだ「これ!」って決められるほど世の中を知らないなって。
─── じゃあ今は、仕事をこなす中で選択肢を広げている段階なんですね。
momoka:私としては、大学を辞めずに卒業していたとしてもフリーランスになっていたと思うんです。でも大学を中退したことで、やりたいことを考える猶予も2年くらい早まっているんですよね。
─── すごく落ち着いていらっしゃるから忘れてましたけど、確かにそうですよね。
momoka:自分の中でもずっと答えが出なくて「これから一生モノをつくり続けていかないといけないのかな」って、結構恐怖を感じたりもしていたんです。でもこの前自然と答えが出て、やっとしっくりきたんです。
─── 答えが見つかって良かったですね。
momoka:そうですね。すごくスッキリしました。だから今は、これからたくさんのことに挑戦していく中で「これ!」って思うものが見つかるんじゃないかなって思っています。
─── momokaさん、ありがとうございました!
まだ二十歳とは思えない落ち着きと思考・行動力で、幼少の頃から大好きだった“モノづくり”をただひたすら発信し続けてきた彼女。お話を伺っていて見えてきたのは、「常に新しいものを追い求める探究心」と「自分の作品をより多くの人に見てもらいたい」と願うクリエイターとしての強い気持ち。これから多くのことを知り、経験する中で、彼女がどのような発展を遂げていくのか?彼女の今後の活躍が楽しみでなりません。