モデルからクリエイターへ。価値観を変えたできごと

─── 赤埴さんは、本当にいろんな雑誌に出られてましたよね。

赤埴:モデルをやっていた時は、いろんな雑誌に出ていることが悩みだったんです。「色がなさすぎてどうしよう」「こっちの服も好きだしこっちの服も好き」って。


─── もともとお洋服が好きだったんですか?

赤埴:それがそうでもないんです。あまり服にはこだわりがなくて。だからいろんな服を着てたんだと思います。ミーハーなので、流行っている可愛い服が好きなんですよね。


─── モデルになりたかったわけではないんですか?

赤埴:そういうわけでもなくて、もともとサロンモデルをやっていたのをキッカケに広がっていった感じです。お仕事を頼まれたら『なんでもやります』っていうスタンスで。


─── そうなんですね。今は本当に多種多様なお仕事をされていて、多才ですよね。

赤埴:ミーハーなので、一つのことが100好きで100得意っていうわけではないんです。もっと好きでもっと得意な人は他にいっぱいいるので…。でもミーハーなところが強みになることも学んだので、好きなものがいっぱいある中でも自分がよりのめりこめるものをやっていきたいと思っています。


─── 会社勤めもされていたという話を聞いたのですが…

赤埴:以前は化粧品会社で働いていました。会社のことは大好きだったんですけど、10年後も自分がここで働いているイメージができなくて。それで今しかできないことがしたくて、仕事を辞めてフランスに1ヶ月留学しました。


─── 会社を辞める時、悩みませんでしたか?

赤埴:すごく悩みました。もちろん働いていたら大変なこともあるんですけど、先々のことを考えたら育児休暇もあってボーナスもある会社員はやっぱり安定した生活ができるので。それに私には何もなかったので、「今の仕事がなくなったら何ができるんだろう」っていう不安がずっとありました。


─── それを払拭できない人は多いですよね、きっと…。

赤埴:一度、“海外に住みたい”という夢を諦めかけたことがあったんです。でもその時に、「留学はお金を払えば誰でもできることで、『歌手になりたい』とか『サッカー選手になりたい』みたいに相当な努力をしないとできないものじゃない」って言われて…。それで“私はお金を払えば誰でもできることをずっと理由をつけてやっていなかったんだな”って。



赤埴:私の安定なんて、世の中の人からしたら凄くちっぽけなもので、大した安定でもなかったんですよね。ずっと普段の日常が壊れることが怖くて悩んでたけど、私は守るべきものなんて全然なかったなって。そう思ったら一歩踏み出せました。


─── 留学はどうでしたか?

赤埴:留学中1ヶ月はホームステイをしていたんですけど、とにかく人と話せなくて最初の3週間はずっと家にこもっていました。


─── え!そうなんですか?

赤埴:留学って毎日楽しいものだと思ってたから、想像してたのと全然違うなって思いました。…そんな私を見て、マダムが心配して日本人の方を紹介してくれたんです。それからやっと人と触れ合えるようになって、最後の一週間はすごく楽しく過ごせたんですよね。


─── 海外に行って変わりましたか?

赤埴:思っていることをきちんと言葉にするようになりました。留学から帰ってきた後も半年間日本でお金を貯めてワーホリに行ったんですけど、人と話す時はいつもその人の影に隠れていたんですよね。そうしたら友達に「あなたはいつも私の後ろにいる」って言われて。それで「これじゃ駄目だ!」と思って、伝わらなくても会話をしなきゃって思うようになりました。


─── その一言がキッカケになったんですね。

赤埴:あとは働き始めたことも大きかったです。やっぱりきちんと伝えないと伝わらないから。だから自分の思いを口にするって大事なんだなって思いました。結構人見知りなので「私人見知りなんです」って自分で言ってしまうんですけど、「人見知りです」って言った時点で「私はコミュニケーション能力が欠けてるから気を使ってください」って相手に言っているようなものだなって。今まで私はなんて失礼なことをしていたんだろうって思ったら、意識も変わりましたね。


─── でもなかなか意識を変えるのって難しくないですか?

赤埴:最近は、『もっと知りたい・もっと話したい』って思うようになりました。もともと仲良くなったらすごくお喋りなので、相手に興味を持つようになったら自然と会話も生まれるようになりました。


─── 行ってよかったですか?

赤埴:行ってよかったです。引っ込み思案で、人と話すのも苦手だったし、気が弱かったけど、すごく気が強くなって帰ってこれたので。だからワークショップとか色んなことをやってみようっていう力がついたんだと思います。



インスタグラムの使い方

今や2万人近いフォロワーをもつ赤埴さんのアカウントでは、透き通るような繊細なクリエイティブがファンや企業からも支持されています。この章では、投稿やファンとのコミュニケーションの取り方等、赤埴さんが行なっているインスタグラムの活用方法を伺っていきます。




赤埴:インスタって加工するためのアプリっていうイメージがあったので、始めはクローズドで加工をするためだけに使っていたんですよね。


─── フランスにいた頃はやっていなかったんですか?

赤埴:フランスではインスタよりスナップチャットが流行っていたんです。だから日本でこんなにインスタが流行っているなんて知らなくて。日本に帰ってきたら、仲の良い子たちがみんなやっていたので、ツイッターみたいな感覚でやり始めました。


─── 今、投稿頻度はどのくらいですか?

赤埴:2日に1回とか、1日に1回くらいですね。


─── その継続力がすごいですよね。

赤埴:でもお仕事がなかったら、こんなに頻繁にアップすることってないと思います。だから世の中のインスタ女子たちが写真を上げ続けられていることって本当にすごいと思います。


─── もともとカメラにも興味があったんですか?

赤埴:全然です……。分からなすぎて勉強したいんです。


─── でもすごく綺麗だから、写真に対する質問もたくさん来そうですよね。

赤埴 奈津子さん(@natsukoakahani) • Instagram写真と動画


赤埴:フィルターも気分によって変えちゃうので、聞かれても「VSCOです」って答えることしかできないんです。素敵な写真だなって思う人がたくさんいて、その人の写真を見た後に加工するとどうしてもその人寄りになっちゃったりして…


─── 似せられるのがすごいですよね…

赤埴:「青みがかってるな」とか「黄味がかってるな」とかで、なんとなくです。でも聞いた通りにやったとしても同じにはならないんですよ。


─── 加工は都度変えるんですか?

赤埴:変えない方が良いって言われるんですけど、変えたくなっちゃうんですよね。光とか室内外とかの撮影場所によっても変わってきちゃうので。 @honeylisabee さんの写真が大好きで、ああゆう風にしたいと思ってるんですけどできなくて。だからみんな本当にすごいと思います。


─── 投稿で気をつけていることがあれば教えて欲しいです。

赤埴:人を不快にさせないようにすることですね…。文章にはすごく気を使います。写真によって会話言葉でフレンドリーにしてみたり、投稿を見てくれてる人たちに問いかけるような時もあれば、自分が書きたいことをとにかく書いたりするときもあります。


─── コメントには返信しますか?

赤埴:気づいたものは返すようにしています。今はコメントだけじゃなくてストーリーズでアンケートが取れたり、前よりもっと身近にコミュニケーションが取れるようになったので、すごく楽しいです。そういうのを使ってどんどん密な情報交換ができる場になっていくと、ツイッターとかブログもいらないなって思います。




─── ツイッターはインスタほど機能が追加されたりとかもないですもんね。

赤埴:あとインスタの方がツイッターより自分の言っていることに責任が持てるというか…。ツイッターは思ったことをパッと呟いちゃうんですけど、インスタはちょっと冷静になって言葉が残せるんですよね。だから私はインスタの方が好きです。


─── インスタは簡単に写真を差し替えたり、削除したりできないですもんね…

赤埴:そうなんですよ〜。だからこそ写真にすごく悩んじゃうんですよね。


─── プロフィール画面の並びとかも気にして投稿してますか?

赤埴:そうですね。なるべくごちゃごちゃした写真が並ばないようにしたりはしています。それと、多分私の投稿はプライベートを想像させない写真ばかりだと思います。


─── 赤埴さんにとって、インスタグラムはどういう位置付けですか?

赤埴:見ている人と情報を交換する場所自分のモチベーションを上げるコンテンツみたいな感じです。私も普段からすごく検索して参考にしているし、もちろんお仕事で載せる投稿もあるんですけど、それも含めて本当に良いと思ったものを載せているんです。だからそういう情報をみんなで共有できる情報交換の場所です。あとは『今日はちゃんとした服を着てるから載せたい』とか、そうやって自分のモチベーションを上げるためのものです。





>>@natsukoakahani ー後編ー 【#大切にしていること #ワークスタイル】