─── 今、2.7万人を超えるフォロワーがいらっしゃって、インフルエンサーとして活躍していらっしゃるわけですが、そもそもインスタを始めたのは何がきっかけだったのですか?

MIHOさん(以下敬称略): 雑誌NYLONの公式ブロガーになってブログを始めたのがきっかけで、インスタはその拡散用としての立ち位置だったんです。当時はあくまでもブログが主力でした。


─── そのNYLONのブロガーになったのはどんなきっかけで?

MIHOさん(以下敬称略):ファッションって赤文字とか青文字とかジャンル分けがありますけど、私はどちらでもなくて。NYLONって海外誌の日本版なので、他の雑誌とは色が違うところが好きで愛読していたんですけど、ブロガー募集をしていたので応募したんです。

Beautiful Sail Mihoさん(@march16m) • Instagram写真と動画



─── そういう流れだったんですね。インスタの投稿を見ると、昔と今と全然違いますね。

MIHOさん(以下敬称略):最初のころは「NYLONブログ更新しました」みたいなお知らせから始めたんです。半年くらいたった頃、自分のお店を本格的にスタートさせたので、インスタではそのショップの情報が多かったかもしれません。最初はショップのアカウントを作ってなかったんですよ。


─── mihoさんがプロデュースされているセレクトショップ「Beautiful sail」はその頃スタートされたんですね。確かにショップの商品の紹介もあったりして…

MIHOさん(以下敬称略):昔、フィード全体を使ってコラージュするのが個人的にブームでやってたんですけど、いろいろ投稿に支障ができていて…


─── 支障…!?

MIHOさん(以下敬称略):最初に9枚画像を作った上で投稿していくじゃないですか。はじめの頃は自分が好きなものだけ載せていたんで、リズムよくできたんですけど、徐々にインスタにパワーがついて企業からの依頼が増えてきて…。「飛び込みで明日投稿できますか」みたいなケースもあって一気に9連投するか消すか、2択になってしまうので、普通にしようと決めました。


─── ずいぶん前から、お仕事のご依頼があったんですね。

MIHOさん(以下敬称略):そうですね。当時はブログとSNSのセットっていうのが多かったと思います。ブログが主力の時代におまけみたいな形でしたね。


熱量のある投稿は必ず伝わる



─── みほさんの投稿を見ていると、海外の印象が強くあるんですよね。

MIHOさん(以下敬称略):仕事で行くこともあれば、プライベートで行ったりもしますけど、年に1/4程度は海外にいると思います。


─── だからですね、きっと。ブログが主力だったということは今も書く方が好きなんですか。

MIHOさん(以下敬称略):そうですね、むしろ書きすぎちゃう癖が(笑)。もともとブログって長いじゃないですか。伝えたいことがあるとす〜っごい長くなっちゃって、省略することに努力しているというか、時間がかかってます。


─── そっちに(笑)…!キャプのボリューム感は気にされているんですね。

MIHOさん(以下敬称略):やっぱり長すぎると、伝わるものも伝わらなくなりそうっていうのがあって。無駄なことを省いて、大切なことだけしっかり伝わるっていうのを目指したいんです。


─── 写真も時間かけてます?

MIHOさん(以下敬称略):いや、全然です。加工をそんなにしないので。私の場合、風景の写真が多いので、加工しすぎて見た時の色をあまりにも損なうのが好きじゃないんです。あくまでも自然で、目で見た感動した景色に近づける程度です。


─── 統一感があって素敵ですよね。

MIHOさん(以下敬称略):え、そうですか!?  VSCOでいつも同じフィルターにしているからかもしれません。少し青みを出したいときだけライトルームを使ってます。


─── ご自身が写っている写真は誰が撮ってるんですか?

MIHOさん(以下敬称略):ほとんど主人が撮ってくれます。例えば、逆にいない時とか、一人で撮る時はすごく大変で、三脚で使ってやるんですけど、限界があるじゃないですか。それですっごく時間がかかって(笑)。やってみたものの、結局撮り直してもらったりもしますね。

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───旦那さんはこのアカウントについてどんな反応なんですか

MIHOさん(以下敬称略): 人からいいね!と思ってもらえる写真と、自分が気に入る写真に多少ギャップがあることがあって。なりたい女性像に近いものを自分自身は気に入る傾向にあるのですが、客観的に見るとそれは少し私らしくない写真だったりするんですよね。それを主人に指摘されて気が付いたんですが、「君の魅力が伝わる写真」と主人が選んだ写真をのせて見ると、すごくフォロワーさんからの反応がいい笑。それに気がついてからは投稿前に「どちらがいいかな?」と写真のセレクトをしてもらうことが増えました。


───投稿のルールは決めてますか?

MIHOさん(以下敬称略):私、ルールとかあまり決めていなくて。何かに絞って統一感を出した方がいいのなって一時期悩んだこともありました。でも、仕事としてお引き受けするものと自分のプライベートのものとどちらもあって、あまり決めつけすぎると面白くなくなるなと思って、絞りすぎず日常的なものにしています。


───そんな中でも何を一番大事にしてますか?

MIHOさん(以下敬称略):自分が楽しい、好き、載せたいっていうのをその時に載せるっていうのが私の中ではすごい重要かなって思っていて。自分が「この写真いい」とか「この場所よかった」とか、撮った写真はその時が一番気持ちが入っているじゃないですか。熱が冷めてないうちに載せる方が伝わる感じがします。実際、その方がリアクションもある気がして、通じているのかなって。


───投稿の頻度はこだわっていますか?

MIHOさん(以下敬称略):毎日更新しようと思っていた時期もありましたけど、結局あとから見返したら『この情報はもっとほかに見せ方があったかな』とか気になることが多多々ありました。更新にこだわって納得いかないものをだすより、本当に載せたいものをのせるっていうのが正しい使い方なのかなって。そのほうが精神的に楽だし、一番いいものが伝わると思います。だから私の中では一回の投稿って重めなんですよ(笑)。


───笑…!重いんですね。






後編へ続く>>

撮影/目黒智子