───これまでにフォロワーが増えたきっかけってありましたか?
MIHOさん(以下敬称略): 私の場合は外部のアカウントからの流れが大きかったと思います。最初の方はブログをやっていたNYLONだったり、あとはインポートの服を着ることが多かったので、そのブランドのアカウントさんのご紹介で増えたり。
───フォロワーがたくさんいらっしゃるってどんな心境なんですか?すごいですよね。
MIHOさん(以下敬称略): そうですね。たまに学校で置き換えて考えることがあって、1学級40人だとしてあの規模じゃないですか。え、どういうこと!?すごく多い!みたいな。例えば、いいねが少ないなと思う日も、それでもこんなにボタンを押してくれたんだなと、前向きに考えますね。だから一回の投稿はとても責任があると思うし、自己満足にならないように、見ている人がいるぞっていうのは常に意識しています。
───プレッシャーになりません?
MIHOさん(以下敬称略): 日々のプライベートの投稿では載せたいものを載せるのでさほど感じていないですね。でも、お仕事の案件だと、クライアントが求めるものや見え方、自分らしさのバランスは意識します。

─── お仕事の案件の場合、何に一番気をつけてますか?
MIHOさん(以下敬称略): 自分が使ってみて商品のいいところも、そうでないところも理解した上できちんと伝えるという責任があると思うんです。ただ、クライアント側に寄り過ぎてもいけないし、フォロワーにとっても矛盾が生じないようにというのは気にしていますね。
─── 企業からのご依頼でお断りしているものってありますか?
MIHOさん(以下敬称略): 基本的に全部お受けしています。私、小学校から中学校まで芸能事務所に入ってたんです。放課後、週に何度もオーディションを受けに行っては落ちて…その繰り返しです。仕事をもらうってすごく大変なことだと思っているので、私はご依頼があったからには受けます、というスタンスなんです。世界観に合わないからと断ることはないですね。
─── え!? なんでもですか!?
MIHOさん(以下敬称略): インスタ映えしない商品というのも中にはあります。でもその商品に興味を持ってもらうためにどうしたらいいかを考えるのが私の仕事。こちらが選ぶ立場というのは、ちょっと違うかなと思いますね。それにフリーランスの一個人に企業側からご依頼いただけること自体がすごくない?って思うんです。だから私なりに工夫して見せたいなと。
─── 心構えがすごい! 今、仕事のボリュームってどのくらいなんですか。
MIHOさん(以下敬称略):私は本業に差し障りない程度で、楽しめる量ですね。

これからの目標
─── インスタをやることでご自身に変化がありましたか?
MIHOさん(以下敬称略): ありきたりなんですけど、普通に生活していて常にアンテナが張っている状態だから、インスタをただ見ているだけでも「この撮り方可愛い」とか「あそこにカフェできたんだ」とか、ワクワクする楽しさが常にあって。楽しさの気づきが1日に何個もあるから充実した感じがします。
─── 毎日が楽しくなったっていうのはありますよね。インフルエンサーとしてのこれからの目標はなんですか。
MIHOさん(以下敬称略): 一時期はフォロワー数を気にしていましたけど、最近はもう全然気にしなくなりました。系統が変わったり、見たい情報が変わって離れていく人は絶対にいると思うんですよ。でも新しく見てくれる人も絶対にいるから、さっき言ったみたいに情報の質は保ちたいというのはいつも思っています。その上で「これだったらこの人」というような何かに、もう少し特化していければとは思っています。
─── なぜそんなふうに思ったんですか?
MIHOさん(以下敬称略): フォロワーの方が私と同じくらいの年齢層なんですけど、ただ可愛い写真、綺麗な写真ばかりではなくて、「生活に使えそう」とか「為になりそう」とか、本当に必要な情報を求めていく年齢なのかなと思います。私自身もそうですし。だから自分らしいことで、みんなのためになることが何なのかを探っていきたいですね。
─── 絞るってことはいろんなリスクもありますよね?
MIHOさん(以下敬称略): そうですね。でも何かに特化するって、長い目で見るといいことだと思うんです。これからはその人らしさがもっと求めらていくのかなと。ずっと同じことをしても衰退しかない、常に何かを変えていかないといけないと思っています。
─── MIHOさん、ありがとうございました!
個人が人に与える影響は大きく、ここ数年でインフルエンサーへの仕事の依頼は一気に増えてきました。インフルエンサーの立場で考えるとどんなものを引き受けるのか、一番のネックになっているのは、これまでに築きあげた世界観とのバランスかもしれません。そんな難しさを「楽しさ」や「やりがい」と捉えているMIHOさん。「仕事をいただけること自体がありがたいこと」と迷いのなく言い切れる姿はまさにプロ。おしゃれなで可愛いMIHOさんの内側に秘めた仕事に対する熱いモチベーションに触れ、私たちも心が震えました。彼女は、これから課題とされるインフルエンサーの社会的な価値を引き上げていく存在になるに違いありません。時代を読みとりながら変わり続け、進化していくMIHOさんをこれからも楽しみにしています。