驚異の8万フォロワー増加!「@en93kitchen」さんのルーツ
再現性の高い“ジブリ飯”で注目される@en93kitchenさん(以下、えんさん)。現在では10万人を超えるフォロワーを抱える彼女だが、ジブリ飯を始めた当初は自身のインスタグラムがこんなにも支持されるとは考えてもいなかったのだそう。
─── インスタグラムを始めたきっかけを教えてください。
えんさん:2014年頃から自分の作ったレシピをクックパッドに投稿していたんです。その中でもクマ彦(※1)のアイスボックスクッキーは、実際に作ってインスタグラムに上げてくれる方がたくさんいて。その作ってくれた人たちに“ありがとうございます”の意味で「いいね」をしたくて始めたのがきっかけです。
─── 2万フォロワーから一気に10万フォロワー超え…という驚異的な伸びの理由としては?
えんさん:私もびっくりして調べたら、11月の終わりから12月の始めくらいに海外のメディアでご紹介いただいたようで…。
─── なるほど!
(※1) クマ彦……en93kitchenさん作 オリジナルキャラクター
ー ジブリ飯のはじまり
彼女が料理を始めたのは、小学校4年生の頃。料理上手なお母さんの影響で、料理が大好きになったのだそう。
─── なぜ、ジブリ飯を作ろうと思ったのですか?
えんさん:もともとジブリの映画が好きで、小さい頃からずっと食べてみたかったんです。今は自分の子どもたちもジブリ作品が大好きなので、映画を見ながら子どもたちと食べたいな、と思って。
─── 「ジブリ飯」をインスタグラムにあげるようになったのはいつですか?
えんさん:2017年の2月に、キキのパンケーキを載せたのが最初です。

─── 初めてインスタグラムに載せたとき、反響はありましたか?
えんさん:多くはなかったですけど、コアなジブリファンの方がすごく細かいところにも気付いてくれたのが嬉しかったです。それで次はもっと細かくやってみようと思って、どんどんこだわるようになっていきました。
─── 「好き」を共有できたことが原動力になったんですね。
えんさん:本当にただ好きで、自分なりのこだわりというか、クオリティの高いジブリ飯、アニメ飯を作りたい、と思って。作っている方はたくさんいても、食器とか小物とか雰囲気とかまでこだわっている方はすごく少なかったので。
「主婦 兼 インフルエンサー」投稿のこだわり
─── えんさんの投稿写真のこだわりは何ですか?
えんさん:“再現”というところでは、完璧にはできないんです。だけど、自分なりのこだわりを持ってやっています。あとは普通の主婦なので、お金をかけないようにものを集めています。大体は家にあるものを使って、ないときは100円均一とかで同じようなものを探したりしています。
─── なるほど。器とかも再現性が高くて可愛いのは、やっぱり探しているからなんですか?
えんさん:器はなかなか同じようなものが売っていないので、どうしてもないときは自分でつくることもあります。よくやるのは、白地の器にマスキングテープで柄をつくって貼ったり……。
─── 手作りなんですか!?

─── 今までで一番大変だった投稿は何ですか?
えんさん:ドーラのハムが大変でしたね。まずハムを作るのが大変でしたし、“お金をかけない”というこだわりがあるので、ロブスターを手に入れるのが大変でした。スーパーで1000円で買えるっていうのを調べて行ったんですけど、そのときは売ってなくて。年末にたまたま販売されたときに買って、作るときまで冷凍しておきました(笑)
─── もしかして、このチーズは…?
えんさん:これは紙粘土なんです。ジブリ作品って、結構チーズがいっぱい出てくるので、ひとつ作れば色々使えると思って。

─── こういうのって、全部自己流ですか?
えんさん:はい、そうです。あと、これも大変でしたね。竹を取りに行くのが…
─── 竹……?!
えんさん:そのときは、近所に竹やぶを持っている方がいらっしゃったので、許可をいただいて。でも、竹を取るのってすごく大変なんですよ。長いし重いし、あと切ってるとどんどん閉じちゃうので、刃が全然動かなくなっちゃって…
─── 竹を切るところからやってるってことですか?
えんさん:アニメなんかを見ていると、みんな簡単に取ってるじゃないですか。でも、まったく簡単じゃなかったです。父にやらせたんですけど……(笑)でも、おかげでイメージ通りのものを作れました。
─── もう、すごすぎる……

- 撮影のインスピレーション
ジブリ作品をメインに次々と名シーンを再現するえんさん。しかし、そのインスピレーションはどこから湧いてくるものなのか……?
─── 「次にこれをつくろう」ってどのタイミングで生まれるんですか?
えんさん:大体次のお休みには「これにしよう」っていうのが決まってますね。ジブリ作品は本当に子どもの頃から何十回と観ていますし、お料理も好きだったので、料理のシーンはすごく印象に残ってるんです。
─── 写真を撮るときに意識していることはありますか?
えんさん:自然光で撮るとすごく綺麗に撮れるので、なるべく撮影は午前中にしています。
─── 写真はご自身で撮っているんですよね?
えんさん:基本的には、自分でiphoneを使って撮影しています。でも自分の手が入っている写真が撮りたいときは、娘に手伝ってもらっています。その時だけ、娘の一眼レフを使っていますね。

─── 娘さん、おいくつなんですか?
えんさん:18歳です。私よりもインスタグラムのことには詳しくて、投稿に入れている〈en93kitchen〉という文字も娘に教えてもらったアプリを使っていたりします。休日にパンケーキを焼くと、娘と一緒にインスタグラム用に写真撮影をするんですけど、娘の投稿した写真を見ると、「負けた……」っていつも思うんですよね。上手だな、こんな構図で撮るんだなって。すごく勉強になります。
─── 確かに、若い子の感性って面白いですよね。
ママ、インフルエンサー、そして・・・
えんさんのクリエイティビティに圧倒される。3人の子どもを育てながら、インフルエンサーとして、またそれとは別にフルタイムで仕事をする彼女のライフスタイルを伺った。
─── えんさんは本業のお仕事もあるのだとか?
えんさん:そうですね、製菓店に勤務して3年目になります。
─── 子育てもして、インフルエンサーとしての活動もあって、お仕事もってすごく大変じゃないですか?
えんさん:子どもが小さいうちはできなかったことなので、大変とはあまり感じていないですね。自分の好きなことなので、楽しんでできています。
─── お子さんも巻き込んでやっていたりするのですか?
えんさん:一番下の子がお料理が好きなので、手伝ってもらったりもしますね。でも子供たちは大体食べるのが担当なので…(笑)
─── 撮影が終わってみんなで食べるときとか、すごく盛り上がりそう。
えんさん:そうなんですよ。こどももセリフを覚えるくらい大好きなので、そのシーンを皆で再現したりしています(笑)

─── 今後の活動について、やりたいことはありますか?
えんさん:プレスブログさんからブログのお話をいただいたので、レシピをもう少し詳しく載せていきたいと思っています。イラストを描くのも好きなので、作り方をわかりやすくイラストで紹介したり……。でも、それには準備が必要なので、まだやりたいなと思っている段階です。
あとは、インフルエンサーとしてのお仕事の依頼をいただいたら、できるだけ積極的に参加していきたいと思っています。具体的にこういうお仕事をしていきたい!というのではないんですが……
─── ありがとうございました!
初めは一部のコアなユーザーとの間で始まったえんさんのインスタグラム。今となっては国境をも越えた、世界中で愛されるアカウントだということは、間違いなさそうだ。